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野草あれこれ

2009年3月21日、タチツボスミレが雑木林や道端でいっせいに花を開くのは、ちょうど桜の花のさくころ。ハート形をした葉、うす紫の可憐な花。東大和でごく普通に見かけるスミレは、この種である。北の丸公園でも咲いていた。その日、春一番の強い南風に、道端の小さい花はほんろうされていた。しかし、そのうす紫の花の色には、陽春の喜びがあふれている。どこからかウグイスの初音が聞こえてきた。そういえば、この花に「ホケキョーバナ」の方言がある事を思い出した。(郷土博物館より)

早春の雑木林で、美しい花を咲かせるカタクリ。この花が咲くまでに、種子から芽が出て8年という年月がかかっています。カタクリの種子は5月中旬に出来ます。コブのようなものがついていてエライオソームといいます。蟻はエライオソームが大好きで、カタクリの種子を見つけると巣に運んでいきます。カタクリの種子は蟻に運ばれるのです。次の年の春、カタクリは芽を出します。針金のように細い芽です。1年目は春先にこの芽だけを出して夏には枯れてしまいます。2年目の春、本葉を一枚だけ出し、夏には枯れてしまいます。3年目の春、去年よりは少しだけ大きい本葉を一枚だけ出します。そしてまた夏には枯れてしまいます。1年目から7年目まで、本葉が少しずつ大きくなり、そして球根(りん茎)も少しずつ太く、深くなっていきます。こうして、毎年葉を出しては、光を浴びて栄養をつくり、りん茎に蓄えるのです。そして8年目、やっと花を咲かせるのです。カタクリは春の一時期しか見る事が出来ないし、このような植物を「春のはかない命」という意味からスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼んだりします。(郷土博物館より)

3月から4月にかけて花を咲かせるヒサカキ。ツバキ科の常緑広葉樹で、高さは1~3メートル。大きくなると8メートルになるものもある。日陰にも耐え、狭山緑地でも普通に見られる。枝の両側につけた花はクリーム色でつぼの形。この花の香りは「沢庵漬け」のような、においである。神棚に添えるサカキの代用に使われたりする。ちなみにサカキは6~7月に花を咲かせる。

2009年6月21日、イチヤクソウの咲く雑木林を歩く。すっと伸びた20センチぐらいの花茎に、梅の花に似た白い5弁の花がうつむきかげんについている。花の数は一茎に4つか5つ。静かな野の花である。深緑色の葉は民間薬として、「毒虫刺され」や「マムシかまれ」に効くと伝えられる。イチヤクソウは”野にある119番”しかし、本当に効くかどうかの確証はないとの事。

アヤメは5月上旬~中旬に、「乾いたところ」に咲き、カキツバタは5月中下旬に「水中や湿ったところ」に咲く。またハナショウブは6月に「湿ったところ」に咲く。”いずれかアヤメかカキツバタ”とは、どれもすばらしく優劣は付けがたいと言う意味。また見分けが難しいと言う意味にも使われる。カキツバタは湿地、池沼の開発、園芸用の採集などのために減少。絶滅危惧植物に指定されている。

6月も下旬になるとヤブガラシがあっと言う間にヤブを覆いつくす。葉は茎に対して交互に出る。巻きひげは葉と対生に出ているが、2回出ると次は芽が出るという事を繰り返すため、生長が極めて早い。花は横広がりの粒状で、橙の粒はなめると甘い。北の丸公園から千鳥ヶ淵ボート場に行く桜並木の崖側には、ヤブガラシが覆いつくす。このヤブガラシの甘い蜜を求めて多くのアオスジアゲハが乱舞する。圧巻。アオスジアゲハが多いのは、北の丸公園内には幼虫の時食べる「くすのき」が至るところに生えているからです。話は変わるが「くすのき」を住みかにしているのが「トトロ」。

今の季節、アジサイの花が満開です。アジサイの葉は、葉脈もスッキリ見えて色も鮮やか。ある料亭では、アジサイの葉の上に、刺身を並べて出す所もあるとの事。ところが刺身だけでなくアジサイの葉も食べてしまった人が中毒症状を起こしてしまった。今では料理などに出してはいけないらしい。厚生省では特に原因はわからないと言っているが、中国の文献では胃腸障害をおこすと.記されているとの事。

狭山丘陵には、その地形そのままをいかしたユリ園がある。そこには50種、約45万株のゆりの競演が見られる。「すかしゆり」と「ハイブリッド」に分けられる。「すかしゆり」は、花びらと花びらの間に隙間があり、透かして背景が見えることから「すかしゆり」と名付けられた。花は上向きに咲き芳香は無い。6月中旬が見ごろ。「ハイブリッド」は、すかしゆりが咲き終わった頃に開花する。下向きに咲く花が多く、素晴らしい芳香があります。草丈が高く、大輪花が主流です。2009年7月4日。そこはまるで別世界のように、ユリの花が咲き乱れていた。山の斜面一帯に咲きそろう光景は、さながら夢の世界か天国か。茶店近くで、掃除のオバサンが急に騒ぎ出した。何事だと思い近づくと、道の真ん中に、30センチメートルはあろうかと思われる巨大なムカデがいた。盛んに別の管理人を大声で呼んでいる。私は”殺しちゃうの”と言うと、オバサンはジロリと私を見て、無言の圧力を加えた。まもなく管理人の女性がやってきて、殺虫剤で殺してしまった。かわいそうに。

竹とは青々とまっすぐに伸びる様子から「サカキ」と共に清浄な植物のひとつとされる。また3本の竹を松で囲み、荒縄で結んだものを「門松」。松、竹、梅、3つあわせて「松竹梅」と呼び、縁起の良いものとしている。竹類にはタケ、ササ、バンブーに区分される。タケはほとんど帰化植物、ササは北海道や高山地帯にも自生する。バンブーは熱帯地方に生える。ササはまた七夕祭りで短冊(たんざく)をつるす事が多く、背丈も高くなる。

7月7日は七夕。東の空を見ると、明るい星で三角形が出来る。織り姫星(こと座のベガ)と、ひこ星(ワシ座のアルタイ)が、天の川を渡って会うことを許された特別の日とされる。夜空に輝く天の川のほとりで天帝の娘で織女と呼ばれた美しく、毎日機織りに精を出している娘がいました。天帝は働きづめで恋もする暇もない娘を不憫に思い、天の川の西に住んでいる働き者の牽牛という牛飼いの青年と結婚させることにしました。しかし、結婚してからの織女は牽牛との暮らしに夢中で、機織を止めてしまったのです。天帝は腹を立て「織女よ、再び天の川の岸辺に戻って機織りに精を出しなさい」「一生懸命するなら一年に一度、7月7日に牽牛と会うことを許してやろう」と申し渡した。それ以来、年に一度の牽牛との再開を励みに、以前のように機織りに精を出すようになった。ところが、雨が降ると天の川の水かさがまして、織女は渡れなくなります。川下に上弦の月がかかっていても、つれない月の舟人は織女を渡してくれません。2人は天の川の東と西の岸辺にたたずみ、川面を眺めて涙を流すのでした。そんな2人を見かね何処からともなく「カササギ」の群れが飛んできて、翼と翼を広げて橋となり、織女を牽牛の元へ、渡す手助けをしてくれるのだそうです。

最近、都心では日本古来のカントウタンポポが見られないらしい。変わってヨーロッパ原産の帰化植物のセイヨウタンポポがはばを利かせているとの事。またその雑種も見られるらしい。見分けは、カントウタンポポは花の下の”ガクのようなもの”がつぼんでいる。春だけ咲く事、受粉は虫がいないとダメ。対して、セイヨウタンポポは”ガクのようなもの”が開いている。春と秋に咲く。受粉は虫がいなくても行われる。いずれもキク科の野草です。

日本は、種子植物とシダ植物をあわせると約7,000種類が生育する。豊かな植物に恵まれた国だ。山紫水明の自然の中で、日本人は自然と共に生きてきました。ところが、この豊かな国内の野生植物のうち24%に絶滅の恐れがある。実に4種に1種、1,665種類の植物が絶滅危惧植物となっている。たとえば、カキツバタ、シオン、フクジュソウ、フジバカマ等、数知れない程、たくさんある。

2009年8月15日、東京奥多摩の御岳山にレンゲショウマを見に行った。バスとケーブルカーを乗り継ぎ、山頂付近にやっと到着。レンゲショウマを見学する人であふれかえっている。斜面に5万本が自生していて、写真撮影している人が多い。レンゲショウマはキンポウゲ科の仲間で、標高1,000メートル前後の薄暗い落葉樹林に群生する多年草で、球状のつぼみは、下向きに花開く。長い花茎の先には花弁のような淡紅紫色のがく片をつける。花が蓮の葉で、葉がサラシナショウマに似ている事からレンゲショウマと名付けられた。

ヒガンバナは9月に入るとあちこちで咲く。別名、マンジュシャゲ、仏教用語だ。秋の彼岸の頃咲くので、この名が付いた。帰化植物。地方には別名が500以上もあるそうだ。たとえば「ハッカケババア」。これは「歯がないお婆さん」という意味では無く、漢字で書くと「葉欠け花」と。10月に花が枯れると、今度は葉が出てくる。晩秋から伸びはじめた葉は細長く、長さ30~60センチ、照リのある深緑色で、このまま冬を越し、翌春にかれる。冬の光を効率よく浴びて養分を蓄え、秋に花を咲かせる。

2010年1月24日、科学技術博物館、友の会の皆さんと冬の宝探しに高尾山のケーブルカー周辺を散策した。真冬と言うのに日当たりの良い斜面には、もう「オオイヌノフグリ」や「カントウタンポポ」も咲いていた。サクラの木の窪みにはヨコヅナサシガメの幼虫が群がって越冬していたり、蛾の仲間の「クロテンフユシャクガ」も見つかった。「ハラビロカマキリ」の卵や「エノキ」の木の根元では「オオムラサキ」の幼虫も探し当てた。

2010年4月11日、オオムラサキの幼虫がやっと動き出した。冬の間、乾燥だけは注意したつもりだ。エノキの新芽が出ている枝を刈り取り、花瓶にさして、様子を見ることにした。今日は、薬草植物園でのフィールド説明会に参加した。山菜と有毒植物の見分け方だ。

2010年4月25日、オオムラサキの幼虫が食べるエノキの新芽は2日位で枯れてしまうので、近所の遊歩道付近にあるエノキに3頭放し飼いにした。又昨日、荒地で発見したエノキの”ヒコバエ”を採取、庭に植えた。

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                   オオムラサキの幼虫

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